〜 なら燈花会へお越しの皆様へ 〜
灯りがともる前の、奈良を楽しむ。
毎年8月、奈良公園一帯を約2万本のろうそくがやさしく照らす「なら燈花会」。
夏の奈良を代表する催しとして、毎年多くの方が訪れます。
幻想的な灯りはもちろん素晴らしいものですが、私がおすすめしたいのは、灯りがともるまでの時間です。
少し早めに奈良へ到着し、「ならまち」をゆっくり歩いてみませんか。
世界遺産・元興寺の周辺には、格子の町家や石畳、小さなお寺が点在し、奈良公園とはまた違った静かな時間が流れています。
少し早めの夕食という選択
燈花会の会場周辺は、夕方になるにつれて多くの人で賑わいます。
その前に夕食を済ませ、ゆっくり歩きながら奈良公園へ向かう。
そんな過ごし方も、奈良の夏ならではの楽しみ方です。
当店「はり新」は、元興寺の西側、上ツ道沿いにある築約250年の町家です。
庭を眺めながら、季節の日本料理をゆっくりお召し上がりいただけます。
旅の途中、少しだけ時間を忘れてお過ごしください。
ご予約について
なら燈花会の期間中は、お盆や土曜日を中心に、ご予約が重なる日がございます。
一方で、比較的ゆったりとお過ごしいただける日もございます。
当店は席数の限られた小さな町家です。
ご旅行の日程がお決まりでしたら、お早めにご予約いただけますと、ご希望のお時間やお席をご案内しやすくなります。
奈良の小話
燈花会は、鹿との知恵比べ?
なら燈花会では、水を入れた専用のカップに特製のろうそくを浮かべ、一つひとつ灯りをともします。
夕方になると、ボランティアの皆さんが何千ものカップを並べ始めます。
ところが、その様子をじっと見ているのが奈良公園の鹿です。
暑い夏の日、喉が渇いた鹿は、水の入ったカップを見つけると、鼻先でそっと倒して水を飲んでしまいます。
ボランティアさんは水を入れ直し、もう一度カップを並べます。
すると、また別の鹿がやって来て水を飲みます。
そんなやり取りが何度か続き、鹿たちの喉が潤うと、不思議とカップを倒さなくなるそうです。
ようやく、ろうそくを浮かべ、一つひとつに火が灯されます。
私たちが目にする幻想的な燈花会の風景は、多くのボランティアの皆さんの努力と、奈良らしい鹿との微笑ましいやり取りの上に成り立っています。
※燈花会で使用されるろうそくは、奈良公園の鹿への安全性にも配慮したものが用いられているとされています。
夏の奈良を、もう少しゆっくり。
燈花会の灯りも、もちろん美しいものです。
けれど、その灯りへ向かうまでの時間もまた、奈良の魅力ではないでしょうか。
築約250年の町家で季節の料理を味わい、静かなならまちを歩いてから奈良公園へ。
そんな夏の一日のお手伝いができれば幸いです。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。



