【奈良は夜ではなく、朝を楽しむ街です】

奈良は夜ではなく、朝を楽しむ街です

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〈早朝の猿沢池、鹿たちはまだ"営業時間前"。人には目もくれず、朝食に夢中です〉

 

「奈良は夜が早いですね。」

お客様から、そんな言葉をいただくことがあります。

確かに奈良公園周辺は、京都や大阪のような繁華街ではありません。夕食を終える頃には、お土産店や飲食店も少しずつ店を閉め、街は静かな夜を迎えます。

でも私は、それを奈良の欠点だとは思いません。

むしろ、奈良は宿泊した翌朝にこそ、本当の魅力がある街だと感じています。


鹿たちの"営業時間前"

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〈朝日が差し込む奈良公園・鹿の群れ〉

 

朝早く奈良公園を歩いていると、鹿たちはまだ"営業時間前"です。

鹿せんべいを持った観光客を探す様子もなく、それぞれが草を食み、木の葉を食べ、一日の始まりを迎えています。

昼間には木陰で休んでいる鹿を見かけることがありますが、早朝はほとんど見かけません。

群れごとに歩き回り、夢中で朝食をとる姿は、観光客に囲まれた昼間とはまったく違う表情です。

人に見せるためではない、鹿本来の暮らしを見ることができる時間です。


宿泊した人だけの楽しみ

春から初夏にかけては、運が良ければ生まれたばかりの子鹿に出会うこともあります。

思わず近づいて写真を撮りたくなりますが、その近くには必ず母鹿がいます。

母鹿は子鹿を守るため、普段より警戒心が強くなっています。

少し離れた場所から親子の様子を見守るだけでも、奈良の自然の豊かさを十分に感じることができます。

そんな偶然の出会いも、宿泊した人だけが味わえる奈良公園の朝ならではの魅力です。


静かに始まる寺の一日

ある朝、興福寺東金堂の前で三人の僧侶が歩いている姿を見かけました。

国宝館へ向かうのだろうと思って見送っていると、閉館している国宝館の前で立ち止まり、静かに読経を始めました。

おそらく朝のお勤めだったのでしょう。

観光客のために用意された行事ではなく、寺の日常の営みに偶然出会える事もあります。

奈良の朝には、そんな静かな時間が流れています。

IMG_4085.jpeg 〈東金堂前を歩く三人の僧侶〉

 

 

 

IMG_4088.jpeg 閉館中の国宝館前で始まった朝のお勤め。邪魔にならないよう、遠くからそっと撮影しました。〉

 

 

 


少しだけ早起きしてみませんか

奈良公園を歩き、猿沢池を眺め、朝日に照らされた寺院を巡る。

昼間とは違う表情の鹿たちに出会い、ときには寺の一日が始まる瞬間に立ち会うこともあります。

奈良は夜遅くまで遊ぶ街ではありません。

その代わり、少しだけ早起きした人だけが出会える景色があります。

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                   〈朝日に照らされた南円堂と中金堂〉

 

もし奈良公園周辺に宿泊される機会があれば、ぜひ朝の散歩に出かけてみてください。

もしかしたら、奈良公園の一角を独り占めできるかもしれません。

 きっと、「奈良は夜が早い街」という印象が、「奈良は朝が美しい街」という思い出に変わるはずです。

 

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