【お知らせ】

2026.08.14  12:42

【立派な角の雄鹿を見るなら、いま ― 奈良公園の晩夏】

奈良公園の雄鹿たちの角が、ずいぶん立派になってきました。

春から伸び始めた角は、夏の間は柔らかな皮膚に包まれた「袋角」。8月も半ばになると、そろそろ立派な角が完成する季節を迎えます。

この時期の雄鹿を見ていると、なかなか面白いものです。

あくまで私が奈良公園を歩いていて感じることですが、まだ袋角の今頃は、雄鹿同士で2~5頭ほどのグループになって行動している姿をよく見かけます。

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街路樹の葉をみんなで齧ったり、あちらこちらを歩き回ったり。どことなく「仲良しグループのやんちゃ小僧」といった風情があります。

早朝のウォーキングで近くを通ると、こちらを気にして皆で警戒し、少しオドオドした様子を見せることも。それがまた可愛らしいのです。

ところが、角が完成して樹木などにこすりつける「角研ぎ」が始まる頃になると、こうしたグループをあまり見かけなくなり、一頭で行動する雄が増えてくるように感じます。

そして秋の発情期を迎える頃には、雰囲気までずいぶん変わります。

人が近づけばもちろん警戒しますが、夏の頃のようにオドオドするというより、じっとこちらを見据えている。

「やんちゃ小僧が、気難しい大人になったなあ」

毎年見ていると、私にはそんなふうにも見えます。

やがて事故防止のため角のある雄鹿は順次除角されていきます。そのため、大きな角を持った立派な雄鹿たちが奈良公園を歩いている風景は、一年中見られるものではありません。

立派な角の雄鹿を見るなら、晩夏から初秋の今が面白い季節です。

奈良公園を歩かれるなら、鹿の「角」だけでなく、雄鹿たちがどんな仲間と、どんな様子で過ごしているのかにも注目してみてください。

ただし、これから発情期に向かって雄鹿は気性が荒くなる季節を迎えます。立派な角を見つけても、近づきすぎず、少し離れたところから眺めるのがおすすめです。